2005-01-01から1年間の記事一覧

これ、ワイングラスじゃないんだけど事件

QUESTO NON E' IL BICCHIERE DA VINO....ガリバルディ通りのバール・アルベルト。駄目男の吹き溜まり。自堕落な生活の常習犯。どんよりこもるマイナスの空気。そして店主アルベルト。久しぶりにアルベルトを登場させてみたい。というのも・・・ペルージャへ…

ツナとケッパーの大人味パスタ

LA PASTA AL POMODORO CON IL TONNO ある日親友アンドレアと食料の買出しへ行った。ワインやら、ハムやら、野菜やらをわんさと抱えてバスに乗る。降りたところで、たまたまあるニッポンジン女性が立ち話をしていた。それを見て声をかけるアンドレア。「チャ…

カリーナの彼氏(後編)

IL RAGAZZO DI CARINA 前編はこちら!id:barmariko:20050903 35歳。イタリア人。学生。ニッポンならギョッとされるが、ここイタリアではいたって普通である。さすがにカリーナの彼氏ロレンツォのように35歳いうのはイタリアでも遅い部類に入るだろうが、「30…

カリーナの彼氏〜エピローグ〜

IL RAGAZZO DI CARINA 1カリーナは25歳のブラジル人女性で、ロセッラ(イタリア人)とともにわたくしの最後のシェアメイトである。わたくしたちの家はシングルルームが3つあったから、わたくしが1部屋、ロセッラが1部屋というのは固定として、残りの1部屋は…

イタリア人のシャツ

LA CAMICIA ITALIANAたまのバカンスでせっかくペルージャへ戻ってきたのだから、まずはバール・フランコで美味しいカフェを飲みたい。バリスタのジュセッペにも会いたいし。おっと、オーナーのフランコさんはわたくしの家のオーナーでもあったのだから、一応…

消えた横断歩道

ペルージャのチェントロをイタリア広場側から下りると、パルティッジャーニ広場がある。ここはイタリア地方都市を行き交いする中距離バスの発着所である。ウンブリアのまだ行ったことのない小さな街へ、この際だから足をのばしてみようかと思い立ち、パルテ…

初公開!トーマス&イヴァナ家

これだけ美味しいものを私たちにブンッと放り投げてくださるトーマス&イヴァナのお家を、ちょっとお見せしよう。彼らの家はきちんと片付いていることがない。いつもモノに溢れている。しかしその散らかり具合は、絶妙なバランスでもって、常に居心地のよい…

トーマス&イヴァナの家でガーデンランチ3〜ワイン編

IL PRANZO DA THOMAS & IVANA 3...I VINI STUPENDI!さあついに、トーマス&イヴァナの家で出されたワインについて自己満足する時間がやってきた。多くは語らず、ワインリストの紹介といこう。それにしても、トーマスというイタリアワインソムリエを友人に持…

トーマス&イヴァナの家でガーデンランチ2

IL PRANZO DA THOMAS & IVANA 2前菜はわたくしの予想通り「生ハムとメロン」である。さらにイヴァナは中部・南部イタリアの家庭料理「Panzanella(パンツァネッラ)」も作ってくれた。このパンツァネッラは、一口に言えばパン粉のサラダである。山盛りのパン…

トーマス&イヴァナの家でガーデンランチ1

IL PRANZO DA THOMAS & IVANAお土産の日本酒抜きでは、もはやペルージャに帰ることはできない。日本人よりも日本酒を愛するトーマスとイヴァナがいるからである。そんなわけでペルージャ到着の翌日、早速イヴァナに電話をした。「日本酒持ってきたんだけど、…

投げるな、お金を!

まただ。またお金を投げられた。ここ4ヶ月ニッポンに滞在していたために、こういうイタリアン・シーンに対する免疫力が低下しているのだろう、わたくしにとって衝撃のシーンであった。無償に腹が立つが同時に諦めもある。それはペルージャ駅近く、イタリア国…

イタリア風たっぷり野菜の炒めもの

またまたアンドレアの登場。何だか彼の影響で、イタリア家庭料理と言えば南イタリアはプーリア州の郷土料理ばかりを紹介するようになってしまった。まあ野菜好きのわたくしとしては大変ありがたいレシピばかりで、からだに優しいマンマの味そのものである。…

ペルージャの夏

L'ESTATE DI PERUGIAペルージャの夏は、意外にも過ごしやすい。ローマやフィレンツェやボローニャに比べるとやはり山間都市だからだろう湿度が低く、朝晩の涼しさは非常に心地よい。勿論一般家庭にも街中の商店にも、バールにもパブにもクーラーなど存在しな…

4ヶ月ぶりに会うロセッラ(後編)

FINALMENTE TROVO ROSSELLA 2..."CHE COSA E'CONGUAGLIO?"さてそれではロセッラがわたくしに言いたいこととは何なのか?電話ではとても言えない、ちょっとデリケートな且つ喜ばしくない話とは一体?ロセッラは物凄く気まずそうにわたくしにあるものを見せた…

4ヶ月ぶりに会うロセッラ(前編)

FINALMENTE TROVO ROSSELLA!元ルームメイトのイタリア人女性ロセッラについての前号はこちら→http://d.hatena.ne.jp/barmariko/20050805ペルージャに舞い戻り、早速ロセッラに電話する。「チャオ!!!マリコやっと帰ってきたのね!早くいらっしゃいよ!待っ…

ズッキーニのリゾットで爽やかランチ

IL PRANZO CON ANDREA "IL RISOTTO CON I ZUCCHINI"「そろそろ使わなくちゃいけないズッキーニがあるから、今日のお昼はそれでリゾットにしよう」とアンドレア。いつもいつも、本当にありがとうございます。今回バカンスと称してペルージャに到着してからと…

夏はやっぱり生ハムとメロン

「帰ってきたらまず何が食べたい?」友人のアンドレアにそう聞かれて「うーん、年中無休で外せないのはブレサオラ。あと夏だからやっぱり生ハムとメロン!これでもかっていうくらい食べたい!」期待を裏切らない男である。わたくしを待っていたのは、前もっ…

恐るべし、イタリア電車

それでも昔に比べたら、はるかによくなったのだ、イタリア電車は。イタリア人はそう口を揃える。「ちゃんと、来るじゃないか」ってさ・・・おい。確かにやってきた10分遅れで。9日の夜、ローマでわたくしが待っていたその電車は。そもそも午後18時を過ぎると…

みなさま、お久しぶりでございます。実はわたくしはここ4ヶ月イタリアではなくニッポンに滞在しているのですが、明日から小さなバカンスと称して、ペルージャへ旅立ちます。といっても、もとの自分の家やら、同居人やら友達に会って、毎日食べて飲んで寝ての…

ロセッラとわたくしの同居人探し〜エピローグ〜

わたくしが最後にペルージャで住んだ、サンタ・エリザベッタ通り1番地の家は、真裏にペルージャ外国人大学、目の前には中世の水道橋、見上げれば紀元前エトルリア時代の遺影が見え隠れするチェントロ(中心地)と城壁という景観、つまり立地的には申し分の無…

サラダはいつ食べる?

ニッポンのイタリアンはレヴェルが高い。ちょっと高いのが玉に瑕だが、ニッポン在住イタリア人も味については認めているらしい。しかしどんなにイタリアンがニッポンで流行っても、一般化されても、OLがランチで1000円パスタランチを食べる時代になっても…

ニンニクのあり方

イタリアへ来てまず思ったことは、日本とイタリアにおける「ニンニクの使い方」の相違である。ご存知ニンニクというのは、細かく切れば切るほどその香りが増す。ニンニクを効かせたいときは微塵切り、ほんわか優しい味にしたいときは欠片のまま使用する。当…

カールスバーグビールのオッサンに襲われる(後編)

しかしこのビール会社のオッサンは、あくまでも陰性で、他の常連がいないときを狙って(かどうかは分からないが)ああいうことを呟くのである。いつもと違ってさすがに少々気持ちが悪いし、適当に流したり、聞いてないふりをしたりで、ごまかしていた。そん…

カールスバーグビールのオッサンに襲われる(前編

ガリバルディ通りのバール・アルベルト。やる気のない店主アルベルトに、バリスタとして雇われたわたくしは、去年の夏うだるような暑さの中で、毎日独り暇な店番をするのだった。「Che caldo!(何て暑い!!)」とお客が来るたびに愚痴をたれ(まるでアルベ…

皆で食べるご飯

イタリア人は大勢でご飯を食べるのが、大好きである。ニッポンの場合、ひとつのテーブルを何十人もの人間が一緒に囲む、というシーンを今どき冠婚葬祭以外で見ることは難しい。イタリアの場合、特に田舎の家では必ず長い長いテーブルが、まるでその家の主で…

神様に謝れ!事件

VAI A CHIEDERE SCUSA A DIO!! インターネットで何気なくレシピを見ていたら(日本語で)、ふととんでもないものを発見した。「フレッシュトマト、ツナ、バジル、アンチョビー、カッテージチーズのパスタ」どうやらニッポンでTV放映されたばかりの、とある…

白いんげん豆とツナのサラダ

また豆か〜?!そう言わずに試してみてください。このサラダにパン、チーズ、よく冷えた白ワイン。こんなシンプルランチが最高な季節である。イタリア人はとにかくよく豆を食べる、というのは以前何度も書いたと思うが、この白いんげん豆サラダは、食にうる…

ノーブラは当たり前?

夏だ。夏全開である。イタリア人女性がノーブラを発揮する季節がやってきた。わたくしがペルージャにきて初めての夏、親友のニッポンジン女性がこう息巻いていた。「聞いてくれる?昨日ね、同居人の女の子(シチリア出身のイタリア人)に『こう暑くっちゃタ…

イタリアのスーパーⅡ

IL SUPERMERCATO IN ITALIA Ⅱさて、第二の特徴「野菜・果物が量り売り」であることについてだが、これは本当に便利である。ニッポンでも是非導入すべきである。生鮮食品売り場には、「量り」「ビニール袋」「ビニール製手袋」が並ぶ。客はまずこのビニール袋…

イタリアのスーパー

IL SUPERMERCATO IN ITALIAイタリアの個人商店や市場では、今でも「客は絶対手を触れてはならない」厳格な店がある。客は自分の欲しいものを伝え、いくらそれが目の前にあっても、勝手にとってはならない。店のオーナーのみが、野菜や果物に直接手を触れるこ…