アルベルト

ガリバルディ通りにあるバール・アルベルトは8月いっぱい夏休みに決まっている。がしかし、一応わたくしのペルージャ時代を象徴する数少ないものの1つとして、帰郷した際には絶対訪れなければならない。ということで、今回アルベルトに会うことはできない…

卵サンドにモルタデッラを入れて何が悪い!

モルタデッラとはとどのつまりイタリアのソーセージハム。ピスタチオ入りのものや黒胡椒入りのものなどがポピュラーで、イタリア人も大好きなハムである。中部イタリアの食の都ボローニャが発祥と言われ、今でも現地のトラットリアやリストランテでは、うず…

嫌いな客

I CLIENTI CHE NON MI PIACCIONO AL BAR ALBERTOバール・アルベルトで働くとき鬱陶しくてたまらないもの。それは、こちらが作る飲み物の「量」に対してイチャモンをつける客。例えば食後酒アマーロ。1杯の量がそれほど多くないため(もともと 食後に消化をよ…

バール・アルベルトのおつまみ

どんなに暑い夏でも、午後5時ともなって少し涼しい風が出てくると、イタリアのバールには食前酒を求めて客がやってくる。この食前酒タイムがわたくしは大好きで・・・いや大好きなはずなのだが、バール・アルベルトで働く午後5時は嫌いである。何故ならスト…

お金を払え!

PAGATE!ペルージャのバール・アルベルトに巣食うとんでもない奴ら。それはお金を払わない奴ら。バールへ来る→ツケにする→そのまま払わない、この方程式を堪能しきっている奴ら。その一人がナイジェリア人のファリッド(写真右の左側。写真左の真ん中は店主の…

2005年バール・アルベルトシリーズ〜その退廃の記録

I RICORDI NEL 2005 DEL BAR ALBERTO 全くいろんな事件が起こるものである。たかがバール。されどバール。やっぱりこのフィナーレは「初!ニッポンジン女性、ガリバルディ通りのバールを買収!」ですかね。バール・アルベルトの人々1 そこは駄目オトコの吹…

半年ぶりのバール・アルベルト

IL BAR ABBANDONATO...IL BAR ALBERTO2005年湧きに湧いた?ペルージャのガリバルディ通り、バール・アルベルトであるが、笑いあり涙ありの、ニッポンでいえばまるで寅さん状態である(いや、寅さんに失礼である)。今回さっそく、半年ぶりに顔を出してみた。…

パニーノ大作戦(後半)

※前編・中編・やや後編もお読みくださいませ。(これだけだと意味不明です)至って順調な滑り出しだった。タバコ屋のシモーネがまず嬉しそうに顔を出し、ランチ用にパニーノを注文した。「フリッタータ(卵焼き)の具は何だ?おお、ズッキーニか!じゃあそれ…

パニーノ大作戦(やや後編)

前編はこちら→id:barmariko:20050923 中編はこちら→id:barmariko:20050925そうと決めたらまずは買出し。バール・アルベルトでの仕事を夕方18時に切り上げて、早速バスに乗ってディスカウント・スーパーへ向かう。まずハム&チーズカウンターに並んで、生ハム…

パニーノ大作戦(中編)

「パニーノ大作戦(前編)」はこちら→id:barmariko:20050923 バール・アルベルトのパニーノの仕入れ単価は1個あたり1.0ユーロ(約130円)である。売値が1.5ユーロであることを考えると、1個あたりの儲けはたったの70円ほど。しかもパニーノとトラメツィーノ…

パニーノ大作戦(前編)

ガリバルディ通りのバール・アルベルト。店に入るとすぐ右手に、父親の代から変わることのない古びたショーケースがある。昔はここにパニーノやお菓子が溢れていた。しかし今、自堕落でバール家業に露ほどの興味もなく、店を良くすることに髪の毛1本ほどの力…

これ、ワイングラスじゃないんだけど事件

QUESTO NON E' IL BICCHIERE DA VINO....ガリバルディ通りのバール・アルベルト。駄目男の吹き溜まり。自堕落な生活の常習犯。どんよりこもるマイナスの空気。そして店主アルベルト。久しぶりにアルベルトを登場させてみたい。というのも・・・ペルージャへ…

カールスバーグビールのオッサンに襲われる(後編)

しかしこのビール会社のオッサンは、あくまでも陰性で、他の常連がいないときを狙って(かどうかは分からないが)ああいうことを呟くのである。いつもと違ってさすがに少々気持ちが悪いし、適当に流したり、聞いてないふりをしたりで、ごまかしていた。そん…

カールスバーグビールのオッサンに襲われる(前編

ガリバルディ通りのバール・アルベルト。やる気のない店主アルベルトに、バリスタとして雇われたわたくしは、去年の夏うだるような暑さの中で、毎日独り暇な店番をするのだった。「Che caldo!(何て暑い!!)」とお客が来るたびに愚痴をたれ(まるでアルベ…

今更ながら、カプチーノ物語

IL CAPPUCCINO カプチーノとはお馴染み、あのイタリア生まれの逸品である。エスプレッソに温かいフォームド・ミルクを加えたもので、今や世界中で愛されている。エスプレッソは濃くてどうも苦手というひとも、カプチーノなら美味しくいただけるだろう。美味…

ベビーシッターじゃありません!

NON SONO BABYSITTER!去年の夏は、ガリバルディ通りにあるバール・アルベルトで毎日毎日働いていた。うだるような午後の暑さの中、クーラーもない店内で、どうしようもない気だるさと戦いながら働いた。バール・アルベルトの駄目オトコ系顧客も、毎日どんど…

ゲームに群がるひとたちⅢ

I RAGAZZI CHE GIOCANO OGNI GIORNO AL BAR Ⅲ前号、前々号を先に読まれることをお勧めします。 id:barmariko:20050604 id:barmariko:20050608バール・アルベルトのゲーマーのひとりに、ニコスというギリシャ人がいる。彼はお医者さんで(しかし具体的に何が…

ゲームに群がるひとたちⅡ

I RAGAZZI CHE GIOCANO OGNI GIORNO AL BAR Ⅱ (まずは前号を読まれることをお勧めしますid:barmariko:20050604) ガリバルディ通りのバール・アルベルトの片隅には、3台のスロットマシーンと1台の両替機がある。毎日毎日ここにいつものメンバーが勢揃いし…

マザコン大国

IL PAESE DEI MANMONI... イタリアはマザコン大国、というのはニッポンでは意外にもそれほど知られていないが、ヨーロッパでは非常に一般的な見解である。以前イタリアの新聞ラ・レプッブリカにこんな記事が載っていた。「EU各国のマザコン度:1位イタリア」…

MR.アルベルト・ロッシ

ALBERTO ROSSI ガリバルディ通りのバール・アルベルト。もう何回このバールのことを書いたか分からない。自分が働いていたこともあって、この駄目駄目バール、イタリアいちイケテいないバールには今も愛着が残る。「馬鹿ほど可愛い」の心境に近いかもしれな…

バール・アルベルトの人々3 教会工事のおじさんたち

今まで何度と無く登場したバール・アルベルト前にある教会、ここで毎日修復工事を行っているのが写真のおじさんたちである。(彼らに初めて出会う方はまずこちらの前号をどうぞhttp://d.hatena.ne.jp/barmariko/20050118)彼らはイタリア中の教会や聖堂を修…

シモーネの見解

ガリバルディ通りのタバコ屋シモーネの「インターネットポイント・オープン大作戦」はどうなっているのだろう。(第一話 http://d.hatena.ne.jp/barmariko/20050228 第二話http://d.hatena.ne.jp/barmariko/20050314)ここはイタリアしかも田舎街ペルージャ…

ついに。

朗報である。ついにバール・アルベルトのカフェ・マシーン、プレスが完全にいかれていたあのポンコツマシーンが新しくなったのである。来る日も来る日も客から馬鹿にされ、イタリアで一番カフェが不味いと言われながらもあの重い腰をなかなか上げなかったア…

バール・アルベルトの人々2

バール・アルベルトのことを書く度に、反響が大きすぎて笑ってしまう。「ねー、話誇張してない?」「アルベルトさんて実在するの?」 200%真実で描かれる人たちは全て実在し、スーパーフィクションである。想像の域を超えたその仕事ぶりは創造できるもので…

バール・アルベルトの現状報告

全くこんないい加減なバールはみたことがない。オーナーのマッチョなアルベルトさんは善を絵に描いたような素晴らしい人柄の持ち主だが、自分のバールに全く興味がない。スポーツ、カヌー教室、大好きなバイクと車で頭はいっぱい、バール経営には微塵もパワ…

バール・アルベルトの人々1

駄目男の吹きだまり。ガリバルディ通りにあるバール・アルベルトは面白くて目が離せない。去年の夏ここでカメリエラ兼バリスタとして働いたのだが、毎日笑いをこらえるのが大変だった。 まずオーナーのアルベルト、超マッチョな男46歳。ペルージャ近郊の湖で…