バール

ガリバルディ通りにあるバール・アルベルトは8月いっぱい夏休みに決まっている。がしかし、一応わたくしのペルージャ時代を象徴する数少ないものの1つとして、帰郷した際には絶対訪れなければならない。ということで、今回アルベルトに会うことはできない…

バール・チェントラーレで食前酒

GLI APERITIVI AL BAR CENTRALEまだ夕方の4時だが、チェントロを歩いていると友人アンドレアがこう切り出す。「食前酒でもどう?」以前にも何度となく書いたことだが、夏のイタリアは夕方も4時5時を過ぎると、一気に食前酒タイムへと突入する。勿論外のテ…

卵サンドにモルタデッラを入れて何が悪い!

モルタデッラとはとどのつまりイタリアのソーセージハム。ピスタチオ入りのものや黒胡椒入りのものなどがポピュラーで、イタリア人も大好きなハムである。中部イタリアの食の都ボローニャが発祥と言われ、今でも現地のトラットリアやリストランテでは、うず…

嫌いな客

I CLIENTI CHE NON MI PIACCIONO AL BAR ALBERTOバール・アルベルトで働くとき鬱陶しくてたまらないもの。それは、こちらが作る飲み物の「量」に対してイチャモンをつける客。例えば食後酒アマーロ。1杯の量がそれほど多くないため(もともと 食後に消化をよ…

バール・アルベルトのおつまみ

どんなに暑い夏でも、午後5時ともなって少し涼しい風が出てくると、イタリアのバールには食前酒を求めて客がやってくる。この食前酒タイムがわたくしは大好きで・・・いや大好きなはずなのだが、バール・アルベルトで働く午後5時は嫌いである。何故ならスト…

夏の甘〜い人気者

ニッポンでもお馴染みの、いわゆるイタリアンジェラートは全てのバールにあるわけではない。冷凍庫がないバールもあるし、売り場スペースを確保するのが難しいバールもある。ジェラートを扱えるバールというのは実は一部なのだ。しかしながら、どんなに狭い…

お金を払え!

PAGATE!ペルージャのバール・アルベルトに巣食うとんでもない奴ら。それはお金を払わない奴ら。バールへ来る→ツケにする→そのまま払わない、この方程式を堪能しきっている奴ら。その一人がナイジェリア人のファリッド(写真右の左側。写真左の真ん中は店主の…

カッフェ・ドルツォがローマで流行ってるって?

E' POPOLARE IL CAFFE' D'ORZO A ROMA? ちょっとご無沙汰してしまいました。皆様いかがお過ごしでしょうか?昨日のTVで気になる情報を見つけたのでちょっと一言・・・ あるある大辞典で「ローマの女性達の間で人気沸騰の飲み物として、カッフェ・ドルツォ(…

バール・フランコのアーティスティック・カッフェ

IL CAFFE' MACCHIATO ARTISTICO AL BAR FRANCO大学前のバール・フランコへ寄ってみた。イタリアへ戻ってきたら、そりゃはずせないのがここのカッフェだ。一時期働いていたわたくしがそう言うのだから間違いない。店構えはお世辞にもよいとは言えないし、おし…

2005年バール・アルベルトシリーズ〜その退廃の記録

I RICORDI NEL 2005 DEL BAR ALBERTO 全くいろんな事件が起こるものである。たかがバール。されどバール。やっぱりこのフィナーレは「初!ニッポンジン女性、ガリバルディ通りのバールを買収!」ですかね。バール・アルベルトの人々1 そこは駄目オトコの吹…

半年ぶりのバール・アルベルト

IL BAR ABBANDONATO...IL BAR ALBERTO2005年湧きに湧いた?ペルージャのガリバルディ通り、バール・アルベルトであるが、笑いあり涙ありの、ニッポンでいえばまるで寅さん状態である(いや、寅さんに失礼である)。今回さっそく、半年ぶりに顔を出してみた。…

BAILEY'S(ベイリーズ)

3年前ペルージャへ到着した頃、ベイリーズが何のことだか全く知らなかった。多分、野球チームの名前だと言われてもそう信じたであろう。これを知ったのは・・・いつものオチで申し訳ないが、近所のパブ「ダウンタウン」で働き出してから。(イタリアでは17時…

パニーノ大作戦(後半)

※前編・中編・やや後編もお読みくださいませ。(これだけだと意味不明です)至って順調な滑り出しだった。タバコ屋のシモーネがまず嬉しそうに顔を出し、ランチ用にパニーノを注文した。「フリッタータ(卵焼き)の具は何だ?おお、ズッキーニか!じゃあそれ…

パニーノ大作戦(やや後編)

前編はこちら→id:barmariko:20050923 中編はこちら→id:barmariko:20050925そうと決めたらまずは買出し。バール・アルベルトでの仕事を夕方18時に切り上げて、早速バスに乗ってディスカウント・スーパーへ向かう。まずハム&チーズカウンターに並んで、生ハム…

パニーノ大作戦(中編)

「パニーノ大作戦(前編)」はこちら→id:barmariko:20050923 バール・アルベルトのパニーノの仕入れ単価は1個あたり1.0ユーロ(約130円)である。売値が1.5ユーロであることを考えると、1個あたりの儲けはたったの70円ほど。しかもパニーノとトラメツィーノ…

パニーノ大作戦(前編)

ガリバルディ通りのバール・アルベルト。店に入るとすぐ右手に、父親の代から変わることのない古びたショーケースがある。昔はここにパニーノやお菓子が溢れていた。しかし今、自堕落でバール家業に露ほどの興味もなく、店を良くすることに髪の毛1本ほどの力…

これ、ワイングラスじゃないんだけど事件

QUESTO NON E' IL BICCHIERE DA VINO....ガリバルディ通りのバール・アルベルト。駄目男の吹き溜まり。自堕落な生活の常習犯。どんよりこもるマイナスの空気。そして店主アルベルト。久しぶりにアルベルトを登場させてみたい。というのも・・・ペルージャへ…

カールスバーグビールのオッサンに襲われる(後編)

しかしこのビール会社のオッサンは、あくまでも陰性で、他の常連がいないときを狙って(かどうかは分からないが)ああいうことを呟くのである。いつもと違ってさすがに少々気持ちが悪いし、適当に流したり、聞いてないふりをしたりで、ごまかしていた。そん…

カールスバーグビールのオッサンに襲われる(前編

ガリバルディ通りのバール・アルベルト。やる気のない店主アルベルトに、バリスタとして雇われたわたくしは、去年の夏うだるような暑さの中で、毎日独り暇な店番をするのだった。「Che caldo!(何て暑い!!)」とお客が来るたびに愚痴をたれ(まるでアルベ…

今更ながら、カプチーノ物語

IL CAPPUCCINO カプチーノとはお馴染み、あのイタリア生まれの逸品である。エスプレッソに温かいフォームド・ミルクを加えたもので、今や世界中で愛されている。エスプレッソは濃くてどうも苦手というひとも、カプチーノなら美味しくいただけるだろう。美味…

ベビーシッターじゃありません!

NON SONO BABYSITTER!去年の夏は、ガリバルディ通りにあるバール・アルベルトで毎日毎日働いていた。うだるような午後の暑さの中、クーラーもない店内で、どうしようもない気だるさと戦いながら働いた。バール・アルベルトの駄目オトコ系顧客も、毎日どんど…

サングリア・パーティ

LA FESTA DI SANGRIAイタリアに来て、何故かスペインの飲み物サングリアを口にする機会が増えた。ニッポンでもお馴染みサングリアとは、ワインに季節のフレッシュフルーツを漬け込んで砂糖を加えた、あの甘いフルーツワインである。何故ペルージャでサングリ…

カフェ・フレッドとカフェ・シェケラート

IL CAFFE' FREDDO E IL CAFFE' SHAKERATOイタリアン・バールには一見冷たいカフェメニューがない。ニッポンやアメリカのように「アイスコーヒー」「アイス・カフェラッテ」「アイス・カプチーノ」「アイス・カフェモカ」などのメニューは普通存在しない。そ…

ゲームに群がるひとたちⅢ

I RAGAZZI CHE GIOCANO OGNI GIORNO AL BAR Ⅲ前号、前々号を先に読まれることをお勧めします。 id:barmariko:20050604 id:barmariko:20050608バール・アルベルトのゲーマーのひとりに、ニコスというギリシャ人がいる。彼はお医者さんで(しかし具体的に何が…

ゲームに群がるひとたちⅡ

I RAGAZZI CHE GIOCANO OGNI GIORNO AL BAR Ⅱ (まずは前号を読まれることをお勧めしますid:barmariko:20050604) ガリバルディ通りのバール・アルベルトの片隅には、3台のスロットマシーンと1台の両替機がある。毎日毎日ここにいつものメンバーが勢揃いし…

ゲームに群がるひとたち

I RAGAZZI CHE GIOCANO OGNI GIORNO AL BAR バールの大事な要素、それは一にカフェ、二に新聞、そして三がこのゲーム(I GIOCHI)である。ちなみにわたくしは大嫌いであるし、毎日このゲームに群がる駄目人間くんたちを冷ややかな目で見るイタリア人もいるこ…

イタリア・バール上級編〜カフェ・ドルツォ

CAFFE' D'ORZO AL BARどんなにイタリアン・バールがニッポンで人気を博しても、セガフレッドが日本全国に進出しても、絶対に上陸しないと思われるのが「CAFFE' D'ORZO(カフェ・ドルツォ)」である。「オルツォ」というのは「麦」のこと。つまり、麦で出来た…

氷を作ろう

FACCIAMO I GHIACCI CON LA BUSTA イタリアの田舎のバールで働くときの必須業務が「氷作り」である。都会の大きなバールでは当然製氷機もあるだろうが、ペルージャのこじんまりしたバールでは氷は必ず手作りなのだ。というのも基本的にイタリア人は飲み物に…

アマーロいろいろ

GLI AMARI アマーロとはイタリア語で「苦い」の意味、そして薬草を溶かした食後酒の総称である。昔祖母に「健康にいいから」とすすめられた養命酒イタリー版のようなものだ。イタリア人は食事の後にアマーロをよく飲む。食べすぎて膨満感があるときや胃がも…

MR.アルベルト・ロッシ

ALBERTO ROSSI ガリバルディ通りのバール・アルベルト。もう何回このバールのことを書いたか分からない。自分が働いていたこともあって、この駄目駄目バール、イタリアいちイケテいないバールには今も愛着が残る。「馬鹿ほど可愛い」の心境に近いかもしれな…