白いんげん豆とツナのサラダ

barmariko2005-07-17


また豆か〜?!そう言わずに試してみてください。このサラダにパン、チーズ、よく冷えた白ワイン。こんなシンプルランチが最高な季節である。イタリア人はとにかくよく豆を食べる、というのは以前何度も書いたと思うが、この白いんげん豆サラダは、食にうるさいイタリア人をも「うまいっす」と言わしめる、はず。

このサラダは、非常に簡単で作り置きが可能な上に、イタリアでは原価がとても低いため、ブッフェパーティやホームパーティなどにも大活躍である。実際バール・アルベルトで食前酒タイム用に前菜を用意したときも、この白いんげん豆サラダは本当に重宝した。横にブルスケッタ(薄くスライスしてカリっと焼いたパン)を山積みしておけば、予想通りイタリア人はパンと豆を一緒に食べてくれる。

そもそも「白いんげん豆とツナ」この組み合わせはトスカーナ風なのだと言う。微塵切りにした玉ねぎを加え、オリーブオイルで和えただけのスピード料理だが、豆が美味しくてついつい食べすぎてしまうのだ。ここにたっぷりの「レモン汁」を加えるところが、オリジナルポイントである。これはわたくしの仲のよいお友達、イタリアンリストランテで修行中のニッポンジンFから伝授したものである。やはりプロのコックさんだけあって、シンプル料理にもピリリと小技を効かせるあたりが、素晴らしい。例えば微塵切りにした玉ねぎは必ず塩を加えて揉み、その後水にさらして30分は置く、など細かいところに気を配ることが、美味しさの秘訣だと言う。

白いんげん豆とツナのサラダ(4人分):乾燥白いんげん豆2カップ、ツナ1缶、玉ねぎ2分の1個、レモン1個、塩、胡椒、オリーブオイル、イタリアンパセリ少々

  1. 白いんげん豆を水につけて一晩置く。
  2. 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、白いんげん豆を柔らかくなるまで茹でる。(1時間はかかる)
  3. 玉ねぎを微塵切りにし、30分ほど水にさらす。
  4. ボールにツナ缶、水気を切った玉ねぎ、レモン汁、塩、胡椒、オリーブオイルを加えよく和える。(この状態でしばらく置いておくと玉ねぎがマリネされて、より美味しくなる)
  5. 茹で上がったほくほくの白いんげん豆を加え、よく混ぜる。
  6. イタリアンパセリをちらして出来上がり。

ペルージャに住み始めたばかりの頃。わたくしがこのサラダを作ってパンとゴルゴンゾーラチーズだけでランチの準備をしていると、ルームメイトのエミリアーノ(当時21歳の男子大学生)が帰ってきた。キッチンに入ってくるなり「QUANTO SEI DOLCE!!!!(クワント・セイ・ドルチェ!=何て君はスウィーティなんだ!)」と叫んだ。わたくしは自分のランチを準備していただけであって、彼の分など考えてもいなかったのだが、そこまで喜ばれると「・・・一緒に食べる?」と言うしかなかった。そもそも白いんげん豆のサラダひとつで、20歳の若造がわたくしに向かって「スウィート・ハート」呼ばわりするのも、どうかと思うが。変な国。