インゲン豆とレモンのサラダ

barmariko2005-05-11

L'INSALATA DI FAGIOLI AL LIMONE
新鮮なインゲン豆がたくさん手に入ったら絶対作るのがこのサラダである。レモンが利いた初夏にぴったりの爽やかな一皿だ。お肉のグリルの付け合せとして食べてもよいし、暑い昼下がりにこのサラダとパン、ハム、チーズ、そしてきゅっと冷えた白ワインなんて組み合わせも最高である。

インゲン豆のサラダ(4人分)
(材料)インゲン豆適量、玉ねぎ4分の1個、レモン2分の1個、塩、胡椒、オリーブオイル

  1. 微塵切りにした玉ねぎを水にさらし、アクをとる。
  2. 玉ねぎをマリネする。玉ねぎ微塵切りにレモン汁、塩、胡椒、オリーブオイルを加え濃い目に味を付ける。30分ほど置くと味が馴染む。
  3. インゲン豆は洗ってスジをとり、半分の大きさに切って塩を加えた湯で茹でる。
  4. 茹でたてのあつあつを玉ねぎのマリネに加え、よく絡めて出来上がり。

このサラダ、正真正銘イタリアンに見えるが、実際わたくしの回りのイタリア人は誰一人としてこの食べ方を知らなかった。「へえええ。旨いねえ!こんな風に食べたことなかったよ!」そう、実はこれ、料理家小林カツ代さんの10年以上前の古いレシピをちょっとイタリア風にアレンジさせて頂いたものなのだ。今やわたくしの友達のイタリア人は、インゲン豆を食べ終わった後もお皿に余ったソースを丁寧にパンでぬぐって一滴も残さずに食べる。

ところでイタリア人はインゲン豆やブロッコリーやほうれん草など、野菜は全てクタクタに茹でるのが好きである。全くパスタとお米に関しては完璧なまでにアルデンテにこだわるというのに、何故か野菜はクタクタ好みなのである。わたくしはどうもこれがあまり好きではない。野菜はやっぱり歯ごたえがあって青々さと素材を感じる、この状態がベストであると思うのだ。しかしイタリアのリストランテやトラットリアで、お肉料理の付け合せ(コントルノ)として茹で野菜を頼むと、必ずといっていいほどこのクタクタ野菜が出てくる。それが分かっているからわたくしはいつも「ポテトのオーブン焼き」や「ピーマンのグリル」といった茹で具合に関係のないものを頼むようにしているのだが。

わたくしの家でこのインゲン豆サラダを作るときは、わたくしの権限で持って茹で具合が決定するから、イタリア人がブーブー言おうとも当然野菜はアルデンテである。茹でたアスパラガスもブロッコリーもインゲン豆もジャパニーズ・モードで押し通す。「まだ固くない?」「これが丁度いいの。茹で過ぎるとビタミンも繊維も全部お湯に溶け出しちゃって栄養が何も残らないんだから」

ちなみにこのサラダは、インゲン豆をアスパラガスに替えても非常に美味しくできる。是非お試しくださいませ。