イカとアンチョビーのトマト炒め
I CARAMARI AL POMODORO CON LE ACCIUGHE
来ました、来ました、来ましたよー。ワインがすすむイタリアンつまみ。これ、そのままパスタソースにしても最高なのだが、今日はこれを肴にワインをグイグイいきましょう系で。唐辛子を多めに入れてピリ辛にすると、ビールにもぴったりの一品に、アンチョビーを多めにすると日本酒や焼酎にも合うという、なかなか応用の利くヤツである。
イカとアンチョビーのトマト炒め(2〜3人分)
材料:イカ2杯、プチトマト1パック、ズッキーニ(あれば)、冷蔵庫に余ったレタス等、アンチョビーフィレ4きれ、ニンニク1かけ、鷹の爪適当、オリーブオイル、塩
わたくしはアンチョビーに目がなくて、必ず常備している。フライパンにオリーブオイルをしき、アンチョビーをゆっくり溶かす。ニンニクを入れて香りを移してもよい。このアンチョビーオイルを、ズッキーニやナスやピーマン等のグリル野菜や、粉ふきイモにかけるだけで、ワインがすすむのである。イカが手に入るときは上記レシピのようにグッとリッチになるが、野菜だけでも十分楽しめるのだ。
このアンチョビー炒めは、何がってソースが旨い。お皿に残ったソースをパンで拭って残さずきれいに食べるのもまたよし・・・とここで一つ思い出したことがある。ニッポンのイタリアガイドブックには、「皿に残ったソースをパンで拭うのは行儀が悪いので絶対しないように」と書かれているが、イタリアの家庭ではむしろ当たり前の行為である。「FARE LA SCARPETTA(皿の底をパンの欠片でぬぐう)」という決まった言い回しもあるほどで、「最後の1滴まで残さない」がイタリアンの基本だとおっしゃる方もいる。わたくしの友人たちなどは、パスタを作ってお皿に盛るたびに、何よりもまずそのフライパンに残ったソースを丁寧にパンで拭って食べる。「行儀が悪くてごめんね。でもこのフライパンに残ったソースが、一番美味しいんだ」