スカモルツァとプチトマトのブルスケッタ

barmariko2006-01-13


LE BRUSCHETTE CON LA SCAMORZA ED I POMODORINI

今日の夕飯(もちろんアンドレア宅)はブルスケッタ。2005年秋に獲れたばかりのL'OLIO NOVELLO(新しいオリーブオイル)を、プーリア州の実家から持ってかえってきたばかりだから是非味わってみて、ということでシンプルなブルスケッタを食べることになったのだ。ブルスケッタとは、簡単に言えばスライスしたパンをオーブンでカリッと焼き、上に具をのせたもの。

「イタリアのパンは不味い」「パンはやっぱりフランスかドイツ」イタリア旅行をされた多くのニッポンジンがおっしゃることである。そして、イタリアに住むニッポンジンも同じ、イタリアパンに対する評価点は決して高くない。そもそも、固い。出来立ては柔らかくても、すぐに固くなる。それから味。昔、塩税を節約するために、トスカーナ州フィレンツェでは「塩無しのパン」が主流だった。それが今でも残っていて、この「塩なしのパン」はイタリア全土で見られる。パン屋さんへ行くと必ずカウンターで「塩入り?塩無し?」と聞かれるのだ。何も言わないとうっかり塩無しパンを買わされてしまうこともあるから、「SALATO!!!(サラート!=塩入り)」とこれだけは叫ぼう。

塩無しのパンなんて信じられない、と思うだろうが、食事パンとして食べるのであれば、ニッポンの白米と一緒である。塩味などあってはいけないのである。塩分は他の皿で十分使っているわけで、パンや白米はシンプルそのものでなければならない。素材そのものの美味しさが味わえるのだ。これが、「塩無しパン」推奨派イタリア人からのご意見である。わたくしは・・・駄目だ、塩無しパンは。
さて今回のブルスケッタの具であるが、まず使ったのはスカモルツァチーズ。簡単に言うとモッツァレッラチーズから水分を抜いたものである。イタリアでは「スカモルツァビアンカ」「スカモルツァ・アッフミカータ」と2種類あり、後者はモッツァレッラチーズから水分を抜くだけでなく、さらにスモークさせたもので、表面は香ばしい茶色である。今回使用したのはビアンカ(白い)ほう。

材料4人分:スカモルツァ1/2個、プチトマト12個、乾燥オレガノ、塩、オリーブオイル、パン適量

  1. オーブンを160度に温める。パンは適当な厚さに、スカモルツァは薄めにスライスする。
  2. プチトマトは1/4にカットし、ボウルに入れて塩、オリーブオイル、オレガノで味付けする。
  3. パンの上にスライスしたスカモルツァを2枚ほど並べ、オーブンに入れる。スカモルツァが溶けてきたら取り出す。(オーブンにもよるが5分〜10分くらい)
  4. お皿に並べて、先ほど作ったプチトマトのオレガノ和えを上にのせる。
  5. 最後にフレッシュなオリーブオイルをひとたらしして、出来上がり!

スカモルツァチーズが手に入らくても問題ない。市販のモッツァレッラチーズを使うのだ。封をあけ、水分をよく切ってお皿にのせ、そのまま冷蔵庫へ入れて1〜2日。表面がちょっと固い(カマボコが少し固くなったくらい?)美味しいスカモルツァに変身!

ところで今回試したフレッシュなオリーブオイル。まったりと濃厚で、その美味しさには感動すら覚えた。「若さ」を強調する、まるで抹茶のような濃い緑色。いつも思うことだがオリーブオイルはオイルではない。立派な調味料である。アンドレアがいつも言う。「このフレッシュなオリーブオイルを本当に味わいたければ、やっぱり具無しのブルスケッタが一番だね。こうやって、何にものっていないパンをオーブンに入れて・・・カリッと焼いたら塩をひとつまみとオリーブオイルをひとたらし。これが一番リッチだな。」