小エビとプチトマトのさわやかパスタ

GLI SPAGHETTI CON I GAMBERETTI ED I POMODORINI
これもお手軽、簡単、本当に助かるパスタである。海のないここペルージャで、新鮮なエビはなかなか手に入らない。いや、魚屋や市場へ行けば勿論売っているのだが、海がないことを理由にどの店も大体週に2回の仕入れ頻度、はっきりいって鮮度は微妙。色ツヤは、やはり見慣れたニッポンのものと比べると「うーん」ってな具合である。しかも高い。ということで、思い切って最初から冷凍ものを使うほうが賢い。

このパスタ、食べるならやっぱり初夏である。シンプルであっさりした味わいの中にも、プチトマトの夏の甘さが生きてくるのである。きゅっと冷やした白ワインを合わせれば、大満足のランチタイムが・・・。

アンドレアがこのパスタを初めて作ってくれたのは、2年前のやっぱり夏。「う、うまい」あまりの美味しさにわたくしは1人でパスタを100g以上食べ、白ワインを昼から1/2本あけてしまった。その味が忘れられなくて、今はまだ冬だというのに「絶対食べたい」と無理にお願いして作ってもらったのである。

小エビとプチトマトのさわやかパスタ
材料:2人分
パスタ(あればリングイネ、なければ普通のスパゲッティー)160g、プチトマト10個、ニンニク1かけ、オリーブオイル、鷹の爪1本、小エビ適量

  1. フライパンにオリーブオイルと鷹の爪、つぶしたニンニクを入れ、じっくりじっくり弱火で香りを出す。小エビは解凍しておく。
  2. 1/2割りにカットしたプチトマトを1に加え、木ヘラでよく混ぜ中火にして10分ほど煮込む。
  3. 塩を加えて味を調える。
  4. たっぷりのお湯を沸かし、塩を小1加えてパスタを茹でる。
  5. 解凍した小エビを3に加え、1分ほど温めたら火を止める。(あとは余熱で)
  6. 茹で上がったパスタを5に加え、軽く火にあてながら和える。
  7. イタリアンパセリがあれば散らして出来上がり。勿論食べる直前にオリーブオイルをひとたらし!

辛いもの好きなわたくしたちは、いつも鷹の爪を1本入れて煮込むのだが、この鷹の爪ってやつは、どうも個性豊かであるらしく「いつも同じだけ加えてるのに、何で今回はこんなに辛いの!?」ということがたびたびある。もちろんご存知のように、鷹の爪は細かく刻んで使えばより一層辛味を増すものである。一番辛いのは種の部分だとも言われる。

そこでわたくしたちは、いつも神経質なまでに鷹の爪の刻み具合にこだわる。「こ、これくらいでいいかな?」「うーん・・・もう少し加えてみる?前回確か全然辛さ足りなかったよね?」「よし、じゃあ種を2粒ほど加えてみるか」小エビとプチトマトのソース、美味しいのは当たり前で、もはやわたくしたちにとって最大の成功ポイントは、この「絶妙な辛さをドンピシャで出すこと」にかかっているのだ。

ところで、実はこれこそニッポンで作れば最高に旨いパスタである。何しろ新鮮なプリップリの小エビが簡単に手に入るのだから。