赤ピーマンとプチトマトのパスタ

barmariko2005-06-23

LA PASTA CON I PEPERONI ED I POMOODORINI
ピーマンもトマトも美味しい季節がやってきた。イタリアのピーマンは、ご存知赤や黄色のカラフルなジャンボピーマンである。ニッポンでも最近スーパーなどで見かけるが、イタリアのピーマンは半端なく大きい。まるでピーマンお化けである。1個のピーマンが700〜800グラムであることなんて、ざらなのだ。更にその甘さたるや、感動ものである。以前は、やたらと大きい果実や野菜は大味で甘みや風味に欠けると思っていたが、イタリアでピーマンを食べたときから、わたくしは完全にその固定観念をひっくり返した。

こんな大きなピーマンが、店頭でダイナミックに山積みされているのを見ると、訳も無く嬉しい。ニッポンじゃ味わえないという贅沢感がひしひしと湧き上がる。艶々のピーマンを見て、まずわたくしが食べたくなるのは「ピーマンのマリネ」である。赤ピーマンと黄ピーマンをオーブンで黒こげになるまで焼き外皮を剥く。オリーブオイルと白ワインビネガー、塩、生バジルの葉でマリネし、冷蔵庫で冷やす。至って簡単なのだが、実はオーブンを使うのが大変つらい。というのもイタリアでは、クーラーが一般家庭において普及していない。しかしピーマンの美味しい季節は夏であるから、灼熱のキッチンでオーブンを稼動しなければならないのである。クーラーなしで。

ピーマンマリネについては期を改めて触れることにし、今回はピーマンを使った別のレシピをご紹介したい。その名も「赤ピーマンとプチトマトのパスタ」。南イタリアの家庭料理である。ご紹介頂いたマエストロは・・・やっぱりいつもの南イタリア家庭料理の先生、アンドレアである。

<赤ピーマンとプチトマトのパスタ 2人分>
材料:赤ピーマン1個(小さいものなら2個)、プチトマト1パック、生バジルの葉5枚、ニンニク1かけ、オリーブオイル適量、ロングパスタ、塩

  1. ピーマンは幅1〜1.5センチの短冊形にカットする。(特に形や幅に決まりはないので、神経質にカットする必要は全くない。何となく食べやすい大きさにカットしてくだされば結構です)プチトマトは縦2つ割にする。
  2. フライパンにオリーブオイルとニンニク1かけを入れ、じっくり弱火で香りを出す。
  3. カットしたピーマンとプチトマトを加え、中火で炒めてから弱火にし蓋をする。15分ほどぐつぐ煮込んで塩をし、ソースは出来上がり。
  4. 沸騰したお湯に塩を入れ、パスタをアルデンテに茹でる。
  5. 茹で上がったパスタをソースの鍋に入れ、さらに生バジルの葉をちぎって加え、全体をよく和えて出来上がり!

実は今回はバジルの葉がなかったので入れなかったのだが(写真)、バジルがあるのとないのとでは全然風味が異なってくる。スーパー簡単なパスタソースなのだが、加減が意外と難しい。というのは、あくまでもソースなので野菜をあまり煮詰めて水気が全く無くなると困るのだ。後でパスタとよく混ざらないのである。ということで、水分がなくなってきたと思ったら、パスタの茹で汁をちょこっと加えるとよい。

ちなみにアンドレアのマンマは赤ピーマンではなく黄ピーマンを使う。そうするとピーマンの黄色、トマトの赤、バジルの緑、と非常に彩り鮮やかな夏のパスタが出来るのだ。しかしアンドレア個人の問題で(赤ピーマンのほうが好き、というただそれだけの理由)、今回は赤い赤い夏のパスタとなった。好みでパルミジャーノ・レッジャーノチーズをふりかけても非常に美味しいのでお試しを。

実は、このパスタソースは冷製パスタにも使える。そのレシピはまた次回・・・