さ、さむい!?ペルージャの8月

barmariko2006-08-21

CHE FRESCO A PERUGIA!
ペルージャに着いて驚いた。真昼だというのにカラッとした空気、日陰に一歩入れば凛とした涼しさが心地よい。東京では考えられない、山間都市の気候である。7月はペルージャも暑く日中はさすがに30度を越える毎日だったのだが、8月に入り突然気温が下がったのだとか。夜散歩に出ると、チェントロの温度計が15度をさしていた。これじゃ寒いはず、カーデガンなしでは外出できない。

ペルージャに着いてまず向かうのは昔の我が家(写真上)。何も変わっていない。ま、当たり前である。16世紀の絵画にひっそりと描かれていたこのパラッツォ(建物)は、何百年もこの姿で頑張ってきたのだから、わたくしが去ってわずか1年の間にそうそう変化があるものではない。


写真上はわたくしが大好きなペルージャでのビューポイント。チェントロ(中心地)から外国人大学の裏手へと続くVIA APPIA(アッピア街道)のスタート地点である。そこから見下ろす眺めは、現在と過去が交錯しているようで一瞬我を忘れる。このVIA APPIAの途中から遊歩道が枝分かれしているのだが(写真中央で人が歩いている歩道橋のようなところ)、実はこの道、中世の水道(ACQUEDOTTO=アクエドット)の名残である。いつの間にか水は消え、修復を繰り返して人間用の道へと変化を遂げたのだ。そしてこの遊歩道へと進まずにVIA APPIAをそのまま下りきると、そこに現れるのが我が家である。つまり逆から考えると、我が家の窓からは、このVIA APPIAとアクエドットが見渡す限り広がり、古の時を眺めることができるのだ。

この日の夜、飛行機フライトによる疲れと、時差ボケもあってわたくしは寒くて寒くて眠れなかった。8月なのに、である。とはいえ東京の気候を十分知っているわたくしには、もはやペルージャの寒さを愚痴ることなどできない。(わたくしは幸せものである。)最終的には「貼るカイロ」を背中にピタッと1枚貼り、毛布をかぶって寝ることに。

8月のカイロ。信じられません。